よく「崖の上から飛び降りながら飛行機を組み立てろ」という言説がある。
調べてみると、これはLinkedin創業者 リード・ホフマンの名言らしい。
これは準備をしてから始めること、この例でいうなら飛行機を組み立ててから崖から飛び降りる人を揶揄した言葉だと思っている。
だけれど、例に鑑みるにもそうだし、現実を見渡してみると踏むべき段階を踏まずに失敗する例というのは結構あるのではないかと思う。
例えば、数学の問題を解くのにも手順というものがあって、大問題を解くために小問題に分けるということが必要だと思うのだけれど、一括りにするのはどうかと思うが、仕事にも当てはまるケースは多いのではないか。
件の例になぞらえていうと、崖から飛び降りるはいいものの、崖の種類によっては飛行機を組み立てている途中で地面に激突してしまう場合だ。
あるいは、勝ち筋なしに仕事を全部辞めて借金を借入して起業してしまうことなどが例としては適切なのかもしれない。
なんとかなる場合はいいが、なんとかならないこともままあるはずである。
じゃあどうすればいいのかというと、最近自分がよく考えるのが、「どの順番でどの崖から飛び降りるか」ということだ。
大きな問題を小さな問題に分解し小さな問題が全て解けると大きな問題が解けるという構造を作りつつ、常に崖からは飛び降りている状態を作る。
よく目標設定の場とかで言われる「ストレッチ課題」みたいな考え方に近いのかもしれない。
こうすることで、準備ができてから始めるのではなく、始めてから並行して準備を進めるという戦術めいた考えと、無駄な戦いを避けるという意味で飛ぶ必要のある崖を見極めるという戦略めいた考えを二律背反という形ではなく、筋が通った1つのロジックとして扱うことができるのではないか。
なんてことを考えている今日この頃なのであった。
おしまい。
P.S
くだんの名言を検索していたところ、似たような言及をしているツイートを見つけた。
確かに、”スタートアップとは崖から落ちながら飛行機を組み立てるようなもの”ではあるが、「そういうものだから」と自ら崖から飛び降りて地面に衝突することでは無い、崖の手前で飛行機を組み立てられるなら、それに越したことは無いのよ
— 家入 一真 / CAMPFIRE CEO (@hbkr) October 11, 2019